探偵学校の授業を始めていきます。👦おすすめの探偵事務所
アスト探偵事務所の乾(いぬい)と申します。よろしくお願いします。
探偵になるには。
映画やフィクションの世界では、探偵は実にカッコイイように描かれています。 事件の渦中も事件の解決後でも、探偵の周りには美人がつきものときています。
確かに頭は良さそうだし、腕っぷしも強そうです。お金儲けは苦手でも、お金に不自由しているようには思えないというわけで、モテて当然というわけです。
そんな探偵の姿を見て「探偵になりたい」と思った人も多いのではないでしょうか。 しかし、探偵の世界とその実態は意外と知られていません。どうすれば、憧れの探偵に成れるのでしょうか。
日本にも数多くの探偵社があると言われています。一般的に、探偵について知るには、やはり実際の探偵に尋ねるのが一番の近道なのです。
まずは「調べものはインターネットで」となるわけでして、早速、Googleやヤフー、Bingなどで検索してみると、目に飛んでくるのはスゴイ広告!一社で10ページ近い広告を出している探偵社もあります。
支社が全国にあると書かれてあるので、どんなデカイ探偵社かと思ったら、よく見るとフリーダイヤルの転送電話。どうもいかがわしいのです。
しかし、藁をも掴む思いの奥さんたちには「救世主の探偵社」となるわけなのです。数は少ないですが、探偵学校の宣伝ものっていて、授業中の写真ものってたりします。
「早速、電話してみよ」というわけでダイヤルしてみる。「あれ、つながらない」なんとインターネットにのっていた探偵学校は潰れていた。
そうした、訳のわからない体験を踏んだ末に、ようやく自分の目的に適した探偵学校、探偵社にたどりつくというのがよくあるパターンです。 ここで、探偵社と興信所の違いについておさらいしておきたいと思います。
探偵社と興信所の違いとは。
探偵社というと、よく興信所と同じように思われているようなので簡単にその違いを説明しておきます。興信所では公開されているデータを基にごく初歩的な調査を行い、依頼主に報告します。
これが探偵社の仕事だと、興信所の調査は下調べに過ぎません。それらのデータを基に依頼者からの調査目的に応じて、様々なテクニックや調査機器を用いて、表からではわからない真の姿を浮き彫りにしていきます。
例えば、浮気調査だとしたら愛人の有無やその住所、氏名の調査ならば興信所でも十分ですが、その先の愛人との密会現場の様子を撮影するとか、あるいは二人の関係を断ち切る破綻工作となると、これは探偵社の仕事になります。
プロ探偵は、目的達成のためにあらゆる仕掛けやハイテク機器を用いて、人間の心理を読み、心を操ることまでやらないとなりません。しかし、それだけのノウハウを持っている探偵社は日本でも数えるほどしかないのが現実なのです。
探偵の一日体験
探偵の仕事は、基本的にはデータの収集・聞き込み・分析力の他、尾行・張り込みといった監視観察も要求されます。なので探偵を学べば、いろんな分野に応用が利く人間になれます。
一日体験ルポのため、一人の記者が送り込まれてきました。「キミかい、探偵志願の記者さんは?」 「ハイ、Kです。よろしくお願いします。」 「探偵社というと、よく興信所と同じように思われているようなので簡単にその違いを説明しておきます。」 と、いつものように、わたしは一通りの説明をしたあと、「ウチでは訓練生はみんな番号で呼ぶので、キミは55号だ、いいかね。」「ハイ」と元気な声。
「キミはすでにジャーナリストの世界で仕事をしているんだから、早速、ウチがいま手掛けている調査の手伝いをしてもらおうと思う。それが一番の訓練になるんだ。少しはこの世界のことは知っているかな?」 「いえ、あんまり。でも、空手の心得は学生時代に極真でやりましたので大丈夫です。」 と、自漫顔の55号に、わたしは苦笑しながら言い含めた。
「あのね、格闘になるのは見つかったからでしょ。探偵は見つかってしまえば失敗なんだよ。あれは映画の世界。格闘技は必要はない。」 「そうですか。じゃあ、あまりお役に立てそうではないですね。」 と、55号はいかにも残念そうにつぶやいた。
「いや、そんなことはないよ。探偵の仕事ジャーナリストの取材と基本的には同じだよ。キミの探偵ぶりでジャーナリストとしての能力も試されるというわけだ。」 「エッ!?」 と、ビックリしている55号に実際の訓練を開始した。
「55号、これから地下鉄の谷町四丁目駅の出入り口に立って、駅から出て来る人の写真を撮って来なさい。」 探偵特有のカメラの持ち方を教わり、指示を受ける無線機を携帯して、早速、写真によるトレーニングが始まった。
「55号、駅の出入り口がよく見えるように道路を隔てた向かい側に立って、出て来る人に気づかれないようにシャッターを切ること。」 そういわれて、55号は道路を隔てた舗道上に立った。教えられたように、カメラを両手でお腹のあたりに構えた。
固くなっているのが見え見え。胸のドキドキが聞こえてきそうだ。「肩の力を抜け。」 と、わたしは無線機で指示を出す。 55号は、駅から出て来る人たちが、みんな自分の方を見ているように思えて、シャッターが押せないのである。
人波が途絶えると、ホッとする。だが、すぐに地下鉄を降りた人がドッと出て来る。「シャッターを切れ。誰もお前のことなんか気にしていない。」 と、無線機で指示を出す。
55号は、やっとの思いでシャッターを押す。ファインダーを覗かずに写すため、ちゃんと写っているかわからない。 それでも、数人を夢中で写した。慣れて来ると、ほとんどの人が無造作に通り過ぎていくのがわかるようになった。
約1時間で、その訓練は終わった。 事務所に戻り、「ご苦労さん、どうだった?」と声をかけると 「すっかり肩が凝りました。しかしでも、慣れるとみんな意外とカメラなんか気にしないですね。」
「シャッターを押した相手の特徴を、みんな覚えてますか?」 「えっ?、いろいろ撮りましたけども、細かくは・・・。」 「まあ、カメラを持っているという意識を抜く訓練ですからね。とりあえず、自分がカメラを意識しなければ、相手も意識しないものだということがわかればいいんです。
でも、本当は写真撮りの訓練だけではなく、人相、風体、着衣、携帯物等の素早い見分け方および洞察力、記憶力の訓練でもあるんです。」 確かに、素早く冷静な観察力があって初めて、下見調査や監視、張り込み、尾行、聞き込み等の情報収集も可能になるというわけである。
「次は、夕方、実際の現場に行くので機材等の準備を整えておくように。」 と、いわれて、55号も「足手まといにならないのだろうか?」と、不安を抱えながらいよいよ自分も探偵だ。」と、一日の早い展開に満足そうだった。
浮気調査はこうして行われる
55号が見習いとして、同行を許された案件は「夫に特定の愛人がいるらしい」という浮気調査。 依頼者の奥さんは大阪市中央区に住む40才の専業主婦。三人の子供がいる。
夫は、ある建設会社の大阪支店(大阪市中央区)で経理部長をやっている46才。「セックスが強かった夫が、3年くらい前からわたしを避けるようになった。
いつも夜は外で食事をしてきて、帰りが遅い。よく会社や業界の集まりだといっては、旅行にも行く。どうも愛人と一緒のように思われる。」 と、ずっと悩んできたという相談内容であった。
すでに下見調査も終え、その日はいよいよ夜の尾行をかけようという日であった。 今回のターゲットである夫の顔写真およびクルマのナンバーなど、一通りの予備知識を頭に叩き込んだあと、55号も無線機を背広の内ポケットに忍ばせ、カメラ、小型テレコなど、探偵の七つ道具を身につけた。
うちの藤崎さんが調査担当者です。55号も乗り込んだ。わたしに見送られて、ターゲットの会社のある大阪市中央区本町へ向けて出動。
午後6時、現地に到着。「到着しました。」と、55号から無線が入る。「ターゲットがいるかどうか、55号、確認してくるように。」 「えっ、事務所の中を見て来るんですか?」 と、ビックリしている55号に、「まず、ターゲットのクルマがあるかどうかを確認することだ。」 そういわれると、あわてて55号は客を装い、会社の外観をカメラを腰のあたりに下げたまま隠し撮り。
そのあと、ターゲットのクルマを確認して、やはり隠し撮り。 事務所の出入り口と、駐車場の出入り口を確認すると、55号は戻ってきた。「事務所の中は、外からは見えませんでした。」 だがその間に、藤崎さんがクルマの車内から、セールスマンを装った工作電話で、すでにターゲットの在室を確認していた。」
その後、駐車所の出入り口と会社の出入り口の見える場所の二手に分かれて張り込み体制に入った。張り込みで待つこと。約2時間。 55号は、いい加減うんざり。すっかりダレて眠気が襲ってくる中。 「ターゲットが出た。」と、藤崎さんからの無線が入った。「ターゲットがクルマに乗ります。」 「了解。」とわたしは応答した。
クルマの尾行開始
いよいよ、尾行の体制。55号もクルマに乗り込んだ。ターゲットのクルマが駐車場を出るのを確認。そのまま後をつける。
例えば、ターゲットのクルマを尾行するとき、そのクルマばかりにらみつけて、必死で走っているようでは尾行は失敗する。 探偵の場合は、三つ先の信号を見ながら、道路の状況とクルマの流れを把握しつつ、常に流れに乗りながらつかず離れず、自然な形でターゲットのクルマを追うのである。
だが、夕方とあって道路が混んでいる。あまり離れてはまずいこともあって、交差点の赤信号で真横に並んだ。「クルマでの尾行は真後ろではなく、信号でまかれないようにするために、横を走るのが鉄則。」 と、藤崎さんが運転しながら解説する。
「ずいぶん大胆だなぁ。」と、55号は思っていると。「ターゲットの顔を覚えるように。」と、藤崎さんの指示が飛ぶ。それが、探偵が仕事を始めるにあたって、もっとも重要な仕事の一つの面取りというわけだ。
だが、そんなことをして相手に気づかれてはおしまいだ。55号がためらっていると。 「おっ、いいクルマだなぁと、感心してるように見れば、大丈夫です。まさか、探偵が面取りしてるとは思わないから。」と、藤崎さん。
「なるほど・・・。」 ターゲットの顔を見ると、写真で確認していた真面目な中年の男の顔が、何となく、にやけついて見えるから不思議である。
ターゲットのクルマが右折のウインカーを出したときでも、それが追い越しの合図なのか、右折しようとしてのものか、一瞬にして読み取らねば、自然体の尾行はできない。と、藤崎さんの車中での講義が続いた。
だが、探偵の仕事には例外がつきもの。相手が突然、右折のウインカーを出したとき、こちらは直進車線を走っている。「まいったなぁ。」と、藤崎さんは言いながら、やむを得ず右折車線の先頭に割り込む形で、いったんターゲットを追い抜く。
次の信号で再び横に並ぶ。ターゲットは気づいてないようだ。やがて、ターゲットのクルマはミナミの繁華街に入ると、まわり寿司の駐車場に入った。そして、ターゲットはクルマを降りると、向かい側にある飲食店に入った。
店の周囲を確認するため、藤崎さんと55号は飲食店に向かった。またもや、張り込み。「食事45分、お茶15分、お酒が1時間というのが、尾行しているターゲットの平均的な所要時間です。」と、藤崎さんの解説が入る。もっとも、人間のやることだけに例外の方が多い。でも、その例外にいかに粘り強くつきあえるかが極めて需要なポイントになる。
1時間半後、ターゲットが三人の男性と一緒に出てきた。業者との会食のようだ。ターゲットは駐車場のクルマのところには向かわず、一人の若い男性を連れて、繁華街の方へ歩き出した。
徒歩の尾行は、5m~10mの間隔を空ける。プロ探偵は真後ろは歩かない。少し左側を歩く。心にやましいところのある人は、後ろを見るとき、右から振り向く。というのが探偵の経験則である。
すぐに、ターゲットと若い男性はクラブに入っていった。またまた、張り込み。結局、その夜は狙った愛人は姿を見せなかった。
翌日、グロッキーになった55号をおいて、調査班は朝からターゲット宅を張り込み。 朝8時ごろに、自宅を出たターゲットは、クルマで会社に向かうのかと思いきや、途中、大阪市西区のマンションに立ち寄った。そこで、1時間ほど過ごして、再びクルマに乗ると会社に向かった。
出社は10時半、重役出勤だが、特に悪びれたふうはない。後日、依頼者の奥さんにその話しをしたら、ターゲットが愛人と会うのは、基本的には出社前かもしれない。
週に2回はそんな感じかもしれないと。銀行員を装って、探偵に必要な演技力を用いて、愛人宅を調査したところ、愛人は遊び人風の男と暮らしており、女の方は単なるアルバイトの愛人という関係。
破壊工作によって、ターゲットの会社に迷惑をかけるかもしれない女になる可能性があることをほのめかして、愛人と別れさせることで一件落着した。
単なる浮気だと思っていたのが、意外な展開と結末になったわけである。探偵の仕事に、いつでも当てはまる方程式みたいなものはありません。それどころか、予想が外れることの方が多い。そこがまた、探偵家業の面白いところでもあるのです。 ありがとうございました。
アスト探偵事務所
所在地 〒540-0025 大阪市中央区徳井町2-2-14徳井ビル303
電話番号 06-6809-5214 FAX番号 06-6809-5216
フリーダイヤル 0120-044-322
公安委員会 第62130955号